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2025.01.16

「世直し」の意味

「世直し」の意味
2025.01.16

楽太郎です。

今、韓国ではユン大統領の逮捕、カリフォルニア州の山火事、最大限に膨張するテックバブルと、指折り数えるだけで波乱を感じさせる世となりました。

私がこのブログで時事系や社会思想を取り扱わないのは、もうその次元での議論では到底立て直せない段階に来たと感じているからです。
残念な話ですが、この世に一粒の奇跡が起きて、それを皮切りに今まで黒だったものが一気に白くなるということはありえません。

おそらく、一度黒く染まり切って盤をひっくり返すタイミングが来るのではないでしょうか。
神様は、そこから白い石だけで世を敷き詰め直すおつもりのような気がしています。

その予感に対して、これまでのブログを読まれた方なら私には葛藤があったことを理解していただけると思います。
しかし現代を冷静に見回して、骨の髄まで搾取構造への安寧に浸かりきった社会は、もはや人の力ではどうにもならないでしょう。
例え世を生きる上でこれまでの常識が通用しないとわかったところで、どれほど自分の力で自分の生き方を問い直す覚悟を持てるのでしょうか。

神様が人間を真っ直ぐに戻そうとお考えなら、その最大の問題は「自分の生き方を自分の頭で考えない」ということだと思います。
それは、人が決めたルートの人生だったり、誰かの価値観や考え方に乗じた生き方であったり、生成AIやネットの情報を信じ込むことだったりするはずです。

これまでの土の時代は、生きるための正解は社会や企業が提供してくれたため、それに便乗しても大して損をしないどころか、楽に生きられるハックになりました。
しかし、近年炙り出された社会問題を鑑みると、その正解そのものが間違いとなる時代に差し掛かっています。

街を歩けば、人々が何をしていてもスマホを見ています。
この世の中で生きる楽しみが希少なのはわかりますが、そのつまらなさをスマホの中で埋めようとしてはいないでしょうか。

その端末の中には一攫千金の夢があったり、マスコミ的娯楽の代替もあったり、まだ見ぬ理解者との繋がりを求める気持ちもわかります。
ただ、そのサービスは企業が用意した箱庭であって、そこにあるのは用意された現実の姿です。

この端末に人生の目的や答えを探しているうちは、自分自身と向き合う時間がどんどん狭まっていってしまいます。
神様が人にもっと自分の人生を生きてもらいたいと願うならば、人間が自分の脳みそをアウトソーシングするのをやめてもらいたいはずです。

人々が自分の人生を何かに頼るのは、そこに「権威」が存在するからです。

大学教授の見解、大企業の宣伝、マスコミの情報、インフルエンサーの発言、プロパガンダ、「皆そう思うはずだ」という錯覚。
その権威に頼ろうとする気持ちは、「寄らば大樹の陰に間違いはない」という妄信から来ています。
しかし、自分の判断を権威に準じるうちは、自分の頭で考えて自分で行動するリスクを取ることができません。

某大手芸能事務所のタレントの相次ぐ不祥事、大企業の腐敗した組織体制など、その問題が表面化して感じるべきなのは、「権威は絶対でなく、永遠に続きはしない」という教訓です。

この問題が「一部だけだ」とか「これをきっかけに良くなる」と思っているうちは、真の問題に向き合うことは難しいでしょう。
真の問題は、権威には栄枯盛衰があり、この世の常識も諸行無常であるからこそ、己の判断で生きていく覚悟があるかどうかだと思います。

それは決して楽ではありません。
自分自身と向き合うことは、これまで依存したり執着することで心のバランスを保っていた物事と距離を取ることだからです。
そこで思考の習慣から離れ、別の角度から自分の生き方や考え方を見直せば、変化せざるを得なくなります。
人間が本当に怖いのは、変化なのです。

私が3年前から生き方を見直し、最も精神的に辛かったのは「過去の反省」です。
自分が絶対に正しいと思い、配慮を失っていた時の記憶ほど、顧みた時の心理的ダメージは大きいです。
それは犯罪を犯した受刑者だけが受ける責苦ではなく、良心と真正面に向き合えば誰もが目を背けたくなるほどの後悔だったりします。

けれども、人は本当に生き直そうとする時、そのプロセスを踏まなくては先に進めません。
できるなら、自分の意志で自己と向き合えば多少はマシですが、強制的に「生き直し」をさせられるとしたら、自我が保てないほどの苦しみになるかもしれません。

ただそれは、これまでの依存的な生き方では難しい世になったため、自らが責任を持って自分の人生を生きようとするならば、避けて通ることはできないはずです。

神様は、ずっとそこを私たちに思い直すよう、様々なシグナルやメッセージを人々に送ってきました。
それを魂の部分で感じ取り、生き直しを始めた人ならまだ浅い傷で済むかもしれません。
しかし、予期しない穴に落ちた時ほど致命傷になります。それが高いところであればあるほど命に関わるはずです。

神様が人々にして欲しいことは、至ってシンプルだと思います。
「自分の人生を楽しく生きろ」と。

そのためには、自分が自分のあり方をしっかり見つめ、よく考える必要があります。
そのことから逃げているうちは、自分自身のことすらよくわからないものです。

けれど、自分に道を指し示す権威はいずれ滅びる。
それを目の当たりにしてからでは遅いと思います。破綻を待つより先に、どんな状況でも生き延びられる自分を作り上げることです。

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